2017年7月22日土曜日

2017年度のお花見:檜山城 (秋田県能代市)

2017年5月2日訪城。

羽黒山登山の後、山形県から秋田県に向かい、秋田で一泊した翌朝に檜山へと向かった。檜山はかつての安東氏の居城である檜山城があった城下町で、江戸時代は宿場町となった。

城下町の桜
桧山のかつて城下町だった住宅地にはどこもかしこも桜が咲いており、なんとも雅な感じだったが、意外にもこれらの桜は昭和の頃に記念で寄贈された桜を植えたのが始まりだという。


浄明寺山門
城下町の中にある浄明寺の山門は檜山城から移築された「城下がりの門」と言われてきたが、解体修理した結果ではどうやら寺の住職が建てたようで違うようだ。


北限の茶畑
桧山は日本では最も北にある茶畑がある。昔、檜山城を訪れた時には確か三の丸あたりにもお茶の木?が植えられていた気がする。


多賀谷館跡
桧山城から谷の城下町を挟んで西側の丘の上にあるのが江戸時代のこの地の代官である多賀谷氏の居城。内部は過去に訪れた時に散策しているが、今回は時間の都合でパス。


多宝院
前述の多賀谷氏の菩提寺が多宝院で、元々は常陸国の下妻にあったが、佐竹氏の転封に伴い家臣の多賀谷氏もこの地に移された際に、多賀谷氏の菩提寺であるこの寺もここに移転した。


多宝院のしだれ桜
この寺の枝垂桜は観光雑誌に載るほどで確かに見事だったが、時間が早すぎたせいで東から登る朝日の山影になってしまい満足の出来る写真が撮れなかった。


檜山城からの眺め
寺院を見た後は檜山城に登ったが、三の丸の端の土塁(櫓台?)の上から見た景色はなかなかの絶景だった。檜山が周囲を山に囲まれた中にある実に中世戦国時代らしい城下町の立地だということがよくわかる。今の大河ドラマでやってる井伊谷城の実物からの景色もこんな感じだった。


檜山城三の丸
桧山城の三の丸は尾根を水平に削平して作られているため細長い郭になっている。奥に見える土塁のような所が絶景ポイント。


檜山城本丸
桧山城の本丸には数は少ないが城下町同様に枝垂桜があってちょうど散り始めていた。よく見てみると八重桜と思われる木もあり、こちらはまだこの時(5/2)は蕾だった。


桝形虎口
本丸の背後の切岸の先の郭(名称不明)には恐らく城内で最も技巧的な桝形の虎口が残っており、虎口を出た先は堀切になっているため、背後の将軍山が先に陥落した後に本丸を守るための構造だというのが良くわかる。


動物の糞
以前来た時はこの虎口の先は蜘蛛の巣のオンパレードで破る作業にうんざりして途中で撤退したが、今回は動物の糞山を見つけて嫌な予感がしたため引き返す結果になった。これで通算2度目の敗退である。