2018年5月26日土曜日

2018年の花見旅:谷戸城 (山梨県北杜市)

2018年4月9日訪城。

伊那路を北上して諏訪の温泉で一泊した翌日、当初は高島城に立ち寄るつもりだったが桜は既に散っているようだったので山梨県側へ移動して八ヶ岳の麓の高原へと向かった。諏訪よりも標高が高く寒い場所ならまだ大丈夫だろうという判断である。

向かった先は八ヶ岳山麓の流れ山に築かれた谷戸城跡で、今は北杜市の桜の名所に載っている場所である。この城は平安時代末期に甲斐武田氏の祖である逸見清光によって築かれた山城と伝わっており、戦国時代には武田信玄がここに信濃攻略の陣をおいている。

谷戸城跡北麓
緩やかな斜面の高原地帯は独特の景色で、そんな中の流れ山という独立丘陵に城跡はあり、そこが今は桜の綺麗な谷戸城址公園となっている。桜はソメイヨシノが中心のようだが、画像のように一部オオシマザクラのような桜もあった。


横堀
山の北側は八ヶ岳に続いている為に比高差が最も少ないが、この部分に横堀が設けられている。この横堀の隣(画像右外)の方にも横堀が埋まっているようなので、ある意味二重堀とも言える。


城跡北面
山の北側はあまり傾斜はなく、四の丸や帯郭が設けられているが、大手口の堀から二の丸のあたりまでは堀も切岸も無く要害性が感じられない。


二の丸の土塁と内側の空堀
山頂の本丸の周囲に二の丸があり、綺麗に輪郭式の縄張りを形成しているのが面白いが、土塁の内側に堀があるのも面白い。塹壕のようにも見えるが、城は15世紀には廃城になっていることが発掘から判っているので、土塁を登ってきた足軽を落とす為のものだろう。


本丸
山頂の本丸はそこそこな広さで周囲を土塁が囲んでいるが、御殿があったようには見えないのであったとすれば籠城用の設備くらいだろう。一応、今は木々が邪魔だが南の方への眺めは良い。


搦手口から見た城跡南面
山の南側は北側と違って急斜面で比高差も大きく、こちら側に搦手口が設けられている。画像の山の上伸びる溝は竪堀ではなく、搦手口からの堀底道とのこと。


西出丸のモミの木
城の南西麓に西出丸があり、土塁らしきものが残っている。看板が立っているが、これは西出丸のモミの木が村指定の天然記念物に指定されていることを説明したもの。


北杜市考古資料館
城の北側の大手口の外には北杜市考古資料館があるが、非常に残念なことにこの日は休館日で中を見ることは出来なかった。


付近の寺院の枝垂桜
城跡の周辺でもちょうど桜が見ごろになっており、西側の寺院にある桜が綺麗だった。特に道喜院の枝垂桜は見事だった。

2018年5月19日土曜日

2018年の花見旅:光前寺 (長野県駒ケ根市)

2018年4月8日訪問。

大草城の散策後、望岳荘で昼食をとってから駒ケ根へと移動した。余談になるが、この望岳荘の中にある「ハチ博物館」がなかなか凄かった。蜂研究家の先生がなかなかぶっ飛んでいて、とんでもないものを展示していたのが凄い衝撃的だった。

駒ケ根に移動後は駒ヶ岳ロープウェイ行きのバスに乗り、途中の切石公園下で下車。そこから南に行った場所にある光前寺に向かった。ここは戌年の初詣の候補地にしていた場所で、犬にゆかりのある寺院である。

水仙駐車場
寺の前にある駐車場には水仙駐車場という名前が付いていたが、その名の通り周囲は無数の水仙で囲まれており、ちょうど花が咲き誇っていて綺麗だった。


仁王門前の枝垂桜
光前寺の桜はこの時はまだ満開前で種類によっては咲き方がマチマチだったが、全体的には7分咲きくらいだった。


庭園の桜
庭園の桜の中には満開の桜もあったが、たぶんソメイヨシノだろうか?ソメイヨシノにしてはやけに白くてスラっとしていたので別の桜かもしれない。


桜と南アルプス
光前寺は思いのほか多くの観光客で賑わっていたが、やけにカメラマンが密集している場所があって、何を撮っているのかと思ったら桜越しの南アルプスを撮っているようだった。桜が満開なら確かに見事な絵になりそうだった。


この寺は苔も名物なようで、石垣の隙間にある「光り苔」を探している観光客も多くみられた。確かに石垣の隙間で光っているような苔はあったが、残念ながら写真に撮っても何が何やら判らない状態だったので、画像は苔むした古道にした。


三門
仁王門と光り苔の石垣の参道の先には大きな三門があり、これがなかなか大きくて圧倒された。ここに来るまでは小さな寺だと勝手に思っていただけに余計驚いた。


池と本堂
三門の先には池があり、池の脇に手洗いがあって、その先が寺の本堂だった。本堂でお参りした後は、本堂の売店でくじというよりもインテリアに良さそうな「早太郎おみくじ」を買って帰った。


三重塔と早太郎
早太郎は700年ほど前に遠州の見附村で人々を苦しめていた狒々の妖怪を退治した霊犬で、この寺から旅の僧に請われて旅だったとのことである。今の遠州である静岡県側でも同様の昔話が残されており、向こうでは名前が変わって「しっぺい太郎」と呼ばれている。

2018年5月12日土曜日

2018年の花見旅:大草城(長野県中川村)

2018年4月8日訪城。

大草城はちょうど段丘の岬状地形になった場所にあって現在は城址公園となっており、伊那田島駅から歩いた結果、山から谷に降りてまた山に登るという予想よりも大変な経路だった。一応、コミュニティバスでも来れるのだが、休日は運休という欠点があって使えなかった。なお、大草城は大河原の香坂氏の支城で、南北朝時代に南朝の拠点として利用された場所だという。

城址公園入口
岬状地形の山側に公園の入口はあり、ちょうど桜祭りをやっていたためここでは交通整理が行われていた。画像の桜はソメイヨシノと思われ、ピークを過ぎていたために既に花びらが散ってしまったものが目立っていた。


桜祭り
城址公園の主郭の北側腰郭あたりを会場として祭りが行われてあり、ローカルイベントらしく歌や踊りが披露されていた。祭りに定番の出店も出ており、多くの地元の方で賑わっていた。


腰郭
会場となっている腰郭の部分は普段は遊具のある公園と駐車場になっているようで、画像の奥に見える高台が主郭跡である。


主郭
主郭の上はそこそこ広さがあり、中央に巨石で組まれたさらに高い東屋があるが、これは流石に城址に関係無いもので公園を造るときに築かれたものだろう。


枝垂桜
城址の桜は思ったよりも多種多様で、ソメイヨシノと一部の八重桜以外の桜はちょうど満開でなかなか綺麗だった。


二の郭?
岬の先端側は主郭よりも一段低い郭で主郭よりも広いため、ここが二の郭と思われるが削平地以外にこれといって目立つ城址遺構は見当たらなかった。


城址の桜と中央アルプス
桜もまだまだ見頃で花見にはいい天気ではあったが、この日はけっこう寒く、山を見ると雪が積もっている、と言うよりもちょうど雲がかかって雪が降っているような場所も見られた。なお、城址から西側正面に見える山々は中央アルプスこと木曽山脈で、これはこれで信州らしい絶景だった。

2018年4月30日月曜日

2018年の花見旅:前沢城(長野県中川村)

2018年4月8日訪城。

初日に信州入りして飯田で一泊し、翌日は桜の名所の大草城を目指して移動した。なお、飯田は桜が大分散っていたので散策はカットしている。大草城は公共交通の便が悪く、ほぼ自家用車じゃないと辛い場所だったが、伊那田島駅から歩いて向かうことにした。後から振り返ると、山から谷に降りてまた山に登るルートのため、これはちょっと失敗だった。

伊那田島駅から谷に降りる途中、たまたま伊那前沢城の側を通った為、せっかくなので寄り道してみた。最初に言っておくと、ここは雑木林のため花見とは全く関係ない。

大堀切
伊那田島駅のある台地から谷へと突き出た岬状地形の先端に前沢城はあり、画像のような明らかに人の手による見事な大堀切が確認出来た。この堀切の先が主郭らしいのだが、遠目でも藪が酷いのと堀切を昇り降りするのが一苦労のため断念した。主郭跡には神社の祠があるらしいので、恐らく東の麓に参道があるはずだが確認していない。


郭跡?
大堀切より西側は平坦な地系で、こちら側にも郭があっても良さそうだが、現状は植林地系で何も判らなかった。


堀切跡?
一応、西側にも堀切の跡のような窪地があるが、大堀切に比べると浅くて小さすぎる為、これは後世に出来たただの山道かもしれない。

2018年の花見旅:吉田城(愛知県豊橋市)

2018年4月7日訪城。

名古屋城散策の1週間後に再び愛知県の地を踏んだが、東海地方の桜は前回の時点でどこもピークを過ぎていたため、豊橋市の吉田城のソメイヨシノも大分散ってしまっていた。ただ、今回は葉桜と聞いていた東海地方の豊橋側から信州地方へと北上する旅のため、ある程度は予想通りであり、豊橋に立ち寄ったのは昼食をとるのが主な目的であった。

三の丸土塁のケヤキ
今回は運動公園側から城の中心を目指したが、改めてみると見事な巨木があることに気付いた。画像は三の丸土塁東側で見つけたケヤキで、写真だと微妙にスケールが判り辛いが、かなりの巨木だった。


二の丸跡の八重桜
吉田城址にはソメイヨシノ500本があると言うが、この時点ではソメイヨシノは全滅しており、二の丸跡では僅かに八重桜が咲いているのが見られるだけだった。それでも、花見客は結構居たのは意外だった。


二の丸土塁
前回来た時はあまり意識していなかったが、今回は縄張り図を見て訪れており、三の丸と二の丸の間の土塁と堀がほぼ消滅して今の公園になっているのだということが良くわかった。二の丸の土塁は辛うじて東側に残っており、一応西の役所側にも飛び地で少し残っている。


豊城神社
城跡に始祖を祀る神社が建立されることは良くあることだが、神社自体は市内の別の所に遷宮したらしく、今城内の金柑丸跡にあるのは神社の石碑だけとなっている。


本丸東御門
金柑丸から本丸に入る虎口は喰い違いになっており、明確な説明は無かったが本丸南御門より狭いのでこっちは裏門だろう。吉田城は本丸以外の遺構が大分失われており、ここまで来てやっと立派な城らしい遺構が見られる。


本丸の枝垂桜
本丸内部では枝垂桜が辛うじてまだ咲いており、ピークは過ぎて散り始めていたものの、まだ十分綺麗だった。よく見る枝垂桜はだいたい紅枝垂れだが、これはやや白っぽいピンクなので吉野枝垂れだろうか。


鉄櫓から見る豊川
この日はちょうど運良く鉄櫓が開いており、内部の資料を見ることが出来た。展示内容は復元図や模型、明治の写真など城の構造に関する資料が多く、城跡歩きにとっては予想以上の収穫となったのは幸いだった。鉄櫓自体は3階建てで、それほど高くは無いので絶景では無いが、眼下に見える豊川の景色はなかなか趣があって良かった。

2018年4月28日土曜日

2018年の花見旅:名古屋城(愛知県名古屋市)

2018年4月1日訪城。

犬山城を散策して城下で昼食をとった後、名古屋へと移動して名古屋城に向かった。名古屋城には本丸御殿が完成した時に再訪しようと思っていたが、どうも「金シャチ横丁」なるものが出来たらしいので、花見ついでに立ち寄ってみた。

金シャチ横丁(義直ゾーン)
金シャチ横丁は二の丸の外側の東西2か所にあり、東側は宗春ゾーン、西側は義直ゾーンと呼ばれていた。画像はゾーン入口の看板だが、まだ新しい木目が眩しい。


金シャチ横丁内
金シャチ横丁は名古屋飯の店舗がいくつか集まった場所で、訪れた時はもう15時に近かったが、どの店も人で一杯で気軽に入れるようなところは無かった。これは時間にかなり余裕が無いと縁が無さそうだ。


二の丸の桜
名古屋城の桜は全体的にピークは過ぎていたが、それでもまだ満開で綺麗だった。名古屋城といえばソメイヨシノのイメージだったが、画像のようなオオシマザクラなんかも満開で綺麗だった。


二の丸の庭園と桜
画像のようなソメイヨシノよりピンク色の桜(オオカンヒザクラ?)なんかはまだ散っておらずこちらは満開で美しかった。


西の丸から見た天守閣
西の丸はイベントや露店で大いに賑わっていたが、このあたりから見る景色もなかなか"名古屋城"らしくて良かった。


西の丸の桜
西の丸自体はシダレザクラが印象的で綺麗だったが、この西の丸から土塁の上に登った場所が花見客には人気のようだった。


堀沿いの桜
実際、西の丸の土塁からは堀沿いの桜を眺めることが出来るため、散り始めたとはいえソメイヨシノのほぼ満開の並木が絶景だった。


本丸御殿と天守閣
花見の後は本丸御殿にも立ち寄ったが、まだ完成一歩前とは言え、本丸御殿も大変混雑していた。流石に行列に並ぶのも疲れてきたため、行列がとんでもなく長蛇になっている天守閣の方には登らなかった。

2018年4月24日火曜日

2018年の花見旅:犬山城(愛知県犬山市)

2018年4月1日訪城

静岡県から愛知県に移動して一泊した後、この旅の一番の目的地である犬山城へと移動した。犬山に来たのは桜がちょうど満開だろうというのもあるが、旅番組で犬山の城下町を特集していたことに触発されたことと、落雷で大破した城の鯱が新しくなったのを見るためでもあった。

三の丸跡から天守を望む
城下町を通って三の丸跡から城の中心を目指して移動するが、やはり城下から天守閣が見える光景は城下町らしくて実に良い。


中門跡付近
三の丸と城下町は平地(正確には台地)にあるが、平地から天守の聳える小山へ登る入口部分にかつて中門があった。絵図を見る限りではここは土橋だったようだが今は普通に橋が架かっている。


三の丸と松の丸との間の空堀跡
平地部分と小山部分の境界にあった空堀はほとんど埋まってしまっているが、中門付近だけは車道に変わって辛うじて残っている。


中腹の空堀
空堀としては中門を抜けた先にある山の中腹によく残されており、黒門に続く登城路はこの外側を通っている。


黒門跡
この時はまだ開城時間前のため、開城待ちの行列が黒門跡まで出来ていた。開城時間前のため、人はあまり居ないだろうと踏んでいたが、予想が甘かったことを思い知らされることになった。まぁ、それでも開城してからはスムーズに進んだので、行列の割にはあまり苦労は無かったのは幸いだった。


鉄門
本丸の鉄門を潜った先が有料区域で、この手前でチケットを買って入城することになる。なお、この鉄門は一見するとそれらしく見えているが、復元門ではなく模擬門である。


天守閣
本丸に入ると満開の桜と天守閣が美しく、色んな角度から写真を撮るのに夢中になってしまった。なお、新しくなった鯱は遠目ではよく分からなかった。


天守閣から見た本丸
逆に天守閣から本丸を見下ろす景色も乙なもので、これはこれで良い花見になった。強いて言えば、天守内部も行列が出来ている為、ゆっくり見ることが出来ないのが唯一の難点。


天守閣から見た木曽川
天守閣から見る眼下の木曽川もまた絶景で、この眺めも素晴らしいものだった。ただ、現存天守閣の欄干が当時のままのためか低く、川側は落ちそうでちょっと怖くもあった。


内田門跡付近
本丸と桐の丸跡や松の丸跡の神社などを散策した後は、城の周囲を散策して内田門跡も見に行った。門跡自体は藪みたいになっていたが、周囲の水堀跡だけは微妙に残っていた。たぶん庭園に再利用していたのだと思うが、画像の橋なども立ち入り禁止になっており、今はもう利用されていない感じだった。


常満寺山門(松の丸裏門)
松の丸の裏門も移築されて城下に現存すると聞いたので、その門がある常満寺にも見に行った。松の丸跡は今は神社の敷地になっているが、今ちょうど針綱神社の事務所?があるあたりに当時はこの門があったようだ。


城下町
一通り城を散策した後は城下町に出て食べ歩きしたが、それにしても凄い人出だった。大昔に一度犬山城を訪れているが、その時の城下町はあまり城下町らしい雰囲気は無く、観光客もほとんど居なかっただけに正直この光景は驚愕だった。確か記憶では昔の観光客は三光稲荷神社付近の駐車場まで車や観光バスで着て、城を見た後は城下町には出ずに皆そのまま帰っていた気がする。